1928年 ドイツ鉄道史に燦然と輝く名列車が走り出しました。

その名は ラインゴルト Rheingold

ワーグナーの楽劇【ニーベルングの指環】の 序夜『ラインの黄金』 を由来としています。

アート@ラインゴルトDRG


1920年代後半 CIWLの黄金期。
国際夜行列車であるオリエントエクスプレスは複数のファミリーまで発展。
そして豪華1等座席車@プルマン車で編成された日中急行も複数のファミリーが活躍していました。

第一次世界大戦で敗北したドイツ。このまま黙って状況を見ているほど穏やかなハズは無く、欧州鉄道黄金期に一旗揚げようと(っとオラは見てるが)もくろみます。
大英帝国@ロンドンからスイス@バーゼルまでをドイツ経由で結ぶ国際列車を立ち上げます。
サービス面はCIWL@プルマン急行を強く意識しつつ、内装はプルマンとは真逆の当時最先端な素材を用いたモダンな演出がなされました。
そのこそがラインゴルト。
ロンドン~オランダ@アムステルダムの渡船に接続してアムステルダム~ケルン~マンハイム~スイス@バーゼルまで ロンドンを前夜に出れば24時間以内にスイスへ着ける高速急行なのでした。
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Hobbytrain (H4001) BR18.3 DRG,Ep.2

ARNOLD (N0143) Rheingold-Set DRG,Ep2

編成は基本5両編成。
機関車の次機には荷物車が連結されました。荷物車もラインゴルド専用で外部塗装も一般の緑色では無くラインゴルト@バイオレットに塗られていました。内部には大型犬収容室も存在していました。
また万が一の事故の際に客車のクッション変わりとして機能するよぅにと進行方向の変わるマンハイムでは速達性重視の短い停車時間内にわざわざ荷物車も進行方向に合わせ付け替えられたほどです。。。対象としてた客層が垣間見れますよね(^^;
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客車は1等x2両と2等x2両で仕立てられ それぞれの等級にはキッチン付き座席車とキッチン無し座席車の2両でセットされていました。
季節によっては増結もされていました。大体が1等@1両+2等@1両程度だったのですが その組み合わせでもキッチン付き+キッチン無しの2両でセットされていたのでした。
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自分の席に居ながら食事が出来るように大型のテーブルとゆったりした椅子で構成されています。
飲み物や食事のオーダーを素早く受け そして待たせずに提供するためにキッチン付き車輌をセットしたのでしょう。
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このキッチン付き+キッチン無しのセット編成や室内レイアウトは いち早くCIWL@プルマン急行が行っていたサービスなのでした!
間違いなく意識してのことだったのでしょうなぁ。。。
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上がラインゴルト@キッチン無し1等座席車 下がCIWL@1等プルマン車(コート・ダ・ジュールタイプ)です。定員は同じだが個室の振り方に違いが見受けられます。
またシートピッチはプルマンの方が広いよぉだが・・・模型だからなんともw


編成は各等級ともキッチンがキッチン無し車輌に面するように仕立てられ それぞれの等級ごとのサービスをこなせるよぉに配置してました。
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お気付きかと思いますが、各車でランプシェードの色が異なるのが気になるかと。。。
オラも最初は遊びココロからの茶目っ気かと思っていましたが・・・
ラインゴルドは1等車が2種@8両・2等車が2種@18両・荷物車3両の総計で29両の小世帯であるにもかかわらず5社が製造に係わったので内装も各車で違っていたそぉです。
きっと たぶん おそらく ひょっとしたら そんなコトまで汲み取って・・・かな?(^^;
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だばココからはNゲージモデルとしてのラインゴルトへとハナシを移します。


この製品はアーノルト(ARNOLD)製です。
CIWLもアーノルト名義でしたが金型自体はリバロッシ(RIVAROSSI)@イタリア製でした。
このラインゴルトはアーノルト純正@ドイツ製です。

ドイツメーカーゆえになかなか気合いの入った それでいてちゃんと【外国製品】してました(謎
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CIWLの荷物車はKATO同様ボディと一体成形でした。が、このラインゴルトは荷物扉が手動で開閉可能になってます。
車内には床と一体成形ですが荷物が搭載されてます。が!かなりアバウトに積んであるよぉに見えますなぁwしかもこんなデカイ木箱な荷物・・・ブルジョア階級の荷物ゆえにスケールもデカイのでしょうw

全車室内灯完備!となっております。
荷物車の場合 監視塔@キューポラから光が漏れかなりカコイイですぅ♪
車内は内張を整形色を生かして綺麗に表現してあります。
このマスキング。。。結構大変だと思うんだけど どぉやってるのかしら?
荷物車の内張は形成色@茶色で表現。客車は形成色@薄緑色になっています。
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ゆえに車体と内装は一体成形です。
窓ガラスはCIWLと違いハメ込み式です。が!気泡やゆがみがあるのにどぉして検品クリアーしたん???ってな窓ガラスパーツも有り・・・ドイツ!オマエもか!!ヽ(`Д´)ノ っとw

室内灯は白熱球を中央に配置。
導光パーツで車内全体に光を拡散させよぉとしてるっぽいですが・・・電球は車内にムキ出し同然で、電球のある車輌中央部のみが明るく照らされています。
もぉ一手間かけて遮光&反射拡散のための銀テープとか使ってやりゃいいぢゃん(--;って感じます。現に銀テープを使って施行したら綺麗に車内全体に光が行き渡ったのですから。。。
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床板は車体側面@最下部の黒い塗り分けラインの所で分離するよぉになっています。
上手いこと半ツヤ塗装っぽい表皮成形されており 無塗装@プラ地に精密な表記文字が直接印刷されています。
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台車は日本型を見慣れているとギョ!っとするほどの軸距!
でもコレがドイツの標準的な軸距なんだそぉな。。。
そして軸からベルト駆動で発電機を廻す機構を見事に表現してあります!!
プラで成型されたベルトはホントに軸をぐるりと囲っていて どぉやって車輪組み込むん???っと。
室内灯用の集電はCIWL同様 片側の台車はプラス極、もぉ片方がマイナス極を取るように車輪を絶縁して車軸からスプリングを介して集電しています。

アート@ラインゴルト

いままで客車はアーノルトのCIWLとラインゴルトしか見てませんが 少ない部品数でいかに精密感を出すか?という姿勢が徹底されていて唸らせる部分があるかと思えば その品質は日本ではアリエナイ!!っと呆れる部分もあるワケで・・・なかなか興味深いですなぁ~
外国型ワールド(^^;



追記:ラインゴルト特別整備機@煙突紅白装飾についての推察はにて^-^)